筋量と糖尿病の関係-2

ちは。
今回は【筋量と糖尿病の関係】という記事の続きみたいな話です。

前回のお話では、糖尿病患者は、上下肢・体幹の全ての筋量が、血糖コントロールが悪化するほど減少していることが明らかになったという論文をご紹介しました。
糖分の7割~8割は、骨格筋に吸収される訳ですから、筋量の減少というのは耐糖能悪化の致命的な原因の一つです。

まぁ、これは普通に理屈で考えても至極当然な話で、血糖コントロールが悪化しているということは、インスリン感受性が悪いかインスリンの分泌不足、つまり、インスリンという同化ホルモンが正常に機能しておらず、よって筋肉の同化も衰えるということです。

「筋肉の同化が衰えるだけなら(特に分解されない限り)、現状維持できるんでないの?」

という疑問も沸くかもしれません。
しかし、これは甘い。
糖尿病患者のおしっこぐらい甘い。

我々の身体というのは、常に新陳代謝を繰り返しています。
一見同じ様に見えても、実は常に古いものと新しいものは入れ替わっています。
当然のことながら、筋肉も常に異化と同化を同時に行っています。
普通に生活していれば、この異化と同化のバランスは概ね一定量になり、そうやって我々は恒常性を維持しています。

しかしながら、ここで外部的要因でも内部的要因でもいいんですが、例えば栄養摂取不足や運動不足が加わると、異化と同化のバランスは崩れ、ネットバランスで異化の方が優ります。
これが異化の亢進(カタボリックな状態)ということで、筋量は減ります。
当然のことながら、糖尿病でインスリンの作用が低下すれば身体の同化作用も低下し、異化が亢進することになります。

では、なるべく筋量が減少しないようにするためには、どうすれば良いかと言いますと、
Increased rates of muscle protein turnover and amino acid transport after resistance exercise in humans.
というテキサス大学の論文が参考になります。

ここで重要なことは「飢餓状態では運動しようがしまいが筋量は減少する」(飢餓状態では糖新生が亢進するので、当然のことながら筋肉の異化も亢進する)という点と、「運動によって筋肉は分解されるが、それ以上に作られる」という点。
つまり、栄養摂取不足のような状態でも、運動をすることにより、筋量の減少は(運動しないよりも)抑えられるということです。
(ここで言う運動とは、筋トレのようなレジスタンス運動のことです。)

更に↑の論文が紹介されているサイトの右側メニュー「Related citations in PubMed」にある関連の論文、
An abundant supply of amino acids enhances the metabolic effect of exercise on muscle protein.
によれば、飢餓状態でもアミノ酸摂取により、筋量は増加に転じ、更にレジスタンス運動を加えることにより増加量は増すことが示されています。

以上のことから、筋量を減らさないためには、

1.こまめにプロテインもしくはアミノ酸の摂取
(空腹時に糖新生による筋肉の分解を防ぐ)

2.就寝時の糖新生による筋肉の分解を防ぐには、就寝前にカゼインプロテイン等の吸収に時間のかかるものを摂取する

3.レジスタンス運動による筋分解を最小限に防ぐためには、運動前にアミノ酸の摂取

4.同様にレジスタンス運動による筋合成を促進させるためには、運動直後にプロテインもしくはアミノ酸の摂取

5.栄養摂取不足という状態は極力避ける

ということが言えます。

ちなみに、私は昨晩、天津飯とラーメンと鳥のから揚げと餃子を食い、栄養満点です。









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コメント

一月に血液検査で血糖値151のHB1c6.3で糖尿病診断されました。

筋トレは元々していましたが高強度筋トレを粛々と行った結果血糖値99、HBA1c5.6になりました。
また二カ月後に検査に来いと言われましたが早々に糖尿病を卒業できました。
またこれからも高強度筋トレを行って糖尿病完全脱却を目指していきたいと思います。

2013/03/11 (Mon) 17:37 | スズメ #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

スズメさん、こんにちは。

素晴らしい効果ですね!
1月に診断され、今HBA1c5.6なら、スピード解決です。
現在血糖値も良好なら、筋量も順調に増加して行くと思われます。
今年の夏が楽しみですね(笑)

2013/03/11 (Mon) 19:04 | 王城 恋太 #- | URL | 編集

老化とは筋肉の減少なのでしょうね。
糖尿も有る意味老化の1プロセスかも知れませんね。
僕は後少しで60歳なのですが、見た目は45歳とよく言われます。怖いのでしょうか????

2013/03/14 (Thu) 23:21 | スキンヘッド #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

スキンヘッドさん、おはようございます。

> 老化とは筋肉の減少なのでしょうね。

まぁ、そう言っても過言ではないと思います。
加齢とともに放っておいても筋肉は減少しますからね。

加齢とともに筋肉減少→脂肪が着き出す→徐々に耐糖能&インスリン感受性悪化→ついに糖尿病発症→ますます筋肉減少

というモヤシ・スパイラルです。

2013/03/15 (Fri) 06:15 | 王城 恋太 #- | URL | 編集

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