インスリン分泌不全は何故起こるのか?



ちはっす。

今回は、インスリン分泌不全はどの様に起こるのか?というお話です。

その前に、そもそもインスリンはどの様に分泌されるかと言いますと、まずはβ細胞がGLUT2により糖を取り込まないことには何も始まらないのです。
インスリンを分泌するにも糖が必要なんです。(当たり前ですが)

β細胞の立場で言えば、

インスリンが欲しいなら、糖をよこせ。話はそれからだ。

ということになります。

もちろんGLUT2というのは、インスリンが働かなくても糖を取り込みます。
これからインスリンを出そうと言う時にインスリンが必要だったら、ニッチもサッチも行きません(笑)

で、細胞が糖を取り込むと、解糖系で代謝されATPを産生します。
そうするとKATPチャネルが閉じ、電位依存性Ca2+チャネル(VDCC)がこれを感知して活性化し、細胞外から細胞内へCa2+を流入させます。
細胞内Ca2+濃度が増加すると、インスリン分泌顆粒が開口放出されインスリンを分泌する、という段取りになっています。

GLUT2というのは、GLUT4と違って、普段から細胞の表面をウロウロしているのでインスリンがなくても糖を取り込めるのです。
これは、GLUT2がN-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ4a(GnT-IVa)という舌噛みそうな糖転移酵素により糖鎖修飾を受け、ガレクチンと結合することにより、細胞の表面に安定して留まることができるからです。

しかーし!

β細胞環境に遊離脂肪酸濃度が上昇すると、このGnT-IVaの発現が低下し、GLUT2の糖鎖修飾が不全となり、ガレクチンとの結合が低下して細胞膜上に留まることが出来なくなり、このため糖を検知できず、結果としてインスリン分泌が低下してしまうのです。

これは体内で増えた遊離脂肪酸が、直接的にインスリン分泌を阻害する一つの原因です。

もう一つの原因は、前回の記事でもありましたように、脂肪によるβ細胞の炎症です。

という具合に、増え過ぎた脂肪というのは多方面から、ヘタレ臓器である膵臓のβ細胞を攻撃します。

ひとたびインスリン抵抗性が惹起されれば、体内の脂肪合成は滞り、脂肪の分解は亢進し、遊離脂肪酸は全身を駆け巡り、身体は脂まみれになります。
こんな時に、ココナッツオイルやラードを飲んで喜んでいる阿呆のβ細胞の行方は、良い子の皆さんには想像できることと思います(笑)

ところが、阿呆への天罰はこれだけでは済まないのです。

脂肪による炎症にせよ、脂肪そのものによる分泌不全にせよ、ひとたびインスリンの分泌不全が惹起されると、今度はβ細胞そのものが機能障害を起こし委縮して行ってしまいます。
β細胞は自身のインスリン受容体にインスリンが結合することにより、下流のシグナル伝達を通じβ細胞自身の機能や量を調節しています。
つまり、インスリンの分泌が低下することがβ細胞自体のインスリンシグナルを低下させ、これが更にインスリン分泌低下を惹起するという悪循環が形成される訳です。

以上、これらのことが絡み合い、今日もβ細胞は壊れて行くのです。


o-Method

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コメント

お早うございます。

解りやすいお話し有り難うございます(^_^ゞ

おばさん達は、糖尿病の改善なのかただ痩せたいから脂肪を
飲み込んでいるのか、迷走としか思えません。

病院の先生が「あまりにも不自然な食事」を許しているのが?
不思議です。


おばさんはしつこいくらい、「玄米、野菜、魚」を食べる私を批判
しますからね。


ところで………
脂質の摂りすぎで癌になりやすいとかありますか?
初歩的な質問で恐縮ですが(^_^ゞ

では、筋トレ頑張ります♪

2015/10/03 (Sat) 10:04 | 亞雍 #- | URL | 編集

こんにちは
いつもためになる記事ありがとうございます。
最初のほうからちょっとずつ読ませていただいてます。

糖質制限の流派の中でも、白澤派のココナッツオイルを用いる、
ケトジェニックな人たちが増えています。

脂質を7割近くにすることによって高ケトンを維持、
血糖値は通常より低く60-70くらいになるようです。
いわゆる治療食としてのケトン食ですよね。

この食事をしている間は、お腹も空かず、
糖新生を亢進しないので筋肉も維持しやすく、
江部式のように空腹時が上がってくることもないと思うのですが、
なんといっても高脂肪。
やはりβ細胞は壊れてしまうのでしょうか?

2015/10/03 (Sat) 11:19 | さよ #19fPlKYU | URL | 編集

こんにちは
ついにMECおばさん、血糖値が高いのは糖新生してる証だからと喜び始めました。。
この持ち前の明るさと前向きな考えは見習いたいと思います。でもそろそろ誰か本気で注意してあげないと大変なことになりそうですね、、

2015/10/03 (Sat) 15:28 | かに #- | URL | 編集
Re: お早うございます。

亞雍 さん、こんちは。

脂質の摂り過ぎというか、慢性炎症になれば癌の危険性は急上昇します。

2015/10/04 (Sun) 02:35 | 王城 恋太 #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

さよさん、こんちは。

高脂肪食が即β細胞を破壊する訳ではないです。
そんなこと言い出したら、私は昨日、バーガーキングでダブルワッパーwithチーズとポテトのLサイズとコーラを飲みましたが、私のβ細胞は壊れています(笑)

危険なのは、体内で遊離脂肪酸が増え過ぎる場合や、慢性炎症が起きたような場合です。
但し、慢性炎症というのは、自覚症状がないですから、気付いた時にはもう遅いんですが。

2015/10/04 (Sun) 02:44 | 王城 恋太 #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

annneさん、こんちは。

糖尿とトレーニング以外のことは、私に聞いてはいけません(笑)
私は素人ですから、ドクターの方がよく知っているはずです。

血管内のCa濃度は血圧に関係しますが、血糖値と関係あるかどうかは私には解りません。

例えば、通常は、脂肪が分解されたとしてもエネルギーとして使われなければ再度合成され貯蔵されるだけです。
ですから、脂肪を分解するサプリなんかは全く意味がないです。
コーヒー飲んだって脂肪は分解されますから。

高Kの治療の場合は、即効性のインスリンとブドウ糖を同時に入れて、ブドウ糖を吸収する際についでにカリウムも吸収させるという段取りだと思います。

2015/10/04 (Sun) 03:11 | 王城 恋太 #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

かにさん、こんちは。

糖新生なんて腹減れば誰でも起きます(笑)

糖質を摂っていないんですから、万が一糖新生が起きなければ速攻で死ねますから、心配しなくてもいいのにね(笑)

2015/10/04 (Sun) 03:14 | 王城 恋太 #- | URL | 編集

玉城さま

お返事ありがとうございます。
バーガーキング、お噂に聞くフォーより美味しそうです(笑)

なるほど体内で遊離脂肪酸が増え過ぎる場合や、
慢性炎症に注意なんですね。
ということは脂肪摂取したものをきちんと代謝できれば問題ないのでしょうね。
ストレスや内臓脂肪などに気をつけます。


2015/10/04 (Sun) 14:29 | さよ #19fPlKYU | URL | 編集
Re: タイトルなし

さよさん、こんちは。

問題ないです。
通常は、脂肪を少々摂取しても、食後にインスリンが分泌されるので、脂肪は合成され遊離脂肪酸濃度というのは逆に減るのです。
で、エネルギーとして使う時に再び分解されるという、その繰り返しです。
そこの収支バランスが狂うと痩せたり太ったりするのです。

2015/10/04 (Sun) 15:04 | 王城 恋太 #- | URL | 編集

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