糖尿病になるかならないかの分かれ道、初期耐糖能異常から何が糖尿病へと進行させるのか?

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ちはっす。

今回は糖尿病リソースガイドに掲載された論文をご紹介します。

肥満者では耐糖能が正常でも脂肪組織におけるインスリン抵抗性が増大する


元記事は、米国糖尿病学会の学会誌であるDiabetesに掲載された論文です。

Role of Adipose Tissue Insulin Resistance in the Natural History of Type 2 Diabetes: Results From the San Antonio Metabolism Study

糖尿病リソースガイドでは、

肥満者では、耐糖能が正常であっても、耐糖能異常(IGT)や2型糖尿病患者と同様にインスリンの抗脂肪分解作用への抵抗性(Adipo-IR)が増大するとの研究結果が、「Diabetes」オンライン版に1月4日掲載された。

という短いサマリーで紹介されているのですが、この要約が頂けない。
このサマリーを採点するなら、20点未満です。

実はこの論文は、もっと重要なことを述べています。

耐糖能異常で始まるβ細胞機能低下の進行は、遊離脂肪酸及び空腹時のAdipo-IRの増加と関連している。

というのが最も重要な部分です。

つまり、これは以前の記事、

インスリン分泌不全とβ細胞機能不全の改善は可能か?

で、説明した通り、耐糖能異常の初期、インスリン抵抗性が起こった時点では身体はβ細胞を増殖し、インスリン分泌を増加させてこれに対応します。
この時点では血糖値も異常を来たさず、糖尿病とは診断されません。
その後、β細胞の機能低下とそれに伴う委縮が進行して行き、インスリン分泌と抵抗性のバランスが崩れた時、血糖値は上がり出し糖尿病と診断されることになります。

では、何がβ細胞の機能低下と委縮を進行させるのか?というのが、この論文の趣旨です。
論文では、遊離脂肪酸の増加とAdipo-IRの増加と関連していると結論付けています。

Adipo-IRというのは、インスリンの抗脂肪分解作用への抵抗性のことで、インスリンというのは脂肪を蓄える働きがあります。(脂肪の分解を抑制する)
このインスリンの働きをもって、世の中の一部阿呆の中には「インスリンは肥満ホルモン」と言う間抜けがいます。
肥満というのは食い過ぎるからなるのであって、インスリンがあるからなる訳ではないのは明々白々のことで、阿呆にでも解りそうなものですが、阿呆には解らないようです(笑)

逆にインスリンが働かなければ、脂肪は蓄えられず分解の抑制も効かなくなるので、血中の遊離脂肪酸濃度は膨れ上がり、身体は脂まみれになります。
行き場のない脂肪は、全身の臓器に流入し各地で炎症を起こしたり、異所性脂肪・内臓脂肪を形成します。

通常我々が食事をすればインスリンが分泌されるので、食事由来の脂肪も速やかに合成・貯蔵され、食後の遊離脂肪酸濃度は下がります。
ところが、インスリンが分泌されないと逆に遊離脂肪酸濃度は上がってしまいます。

当然のことながら、インスリン抵抗性が惹起されれば、脂肪の分解抑制が効きにくくなり、脂肪の貯蔵もされにくくなります。
こうして、内から外からツープラトンの脂肪攻撃に晒され、憐れβ細胞は委縮して行くのです。



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Theme: 糖尿病 | Genre: 心と身体

コメント

先日はツイッターの相互フォロー有難う御座居ました。

 コメント失礼します。ブログでいつも知識とヤル気を頂いてます。

 現在36歳170cm74キロ体脂肪26%筋肉32%基礎代謝1640辺りのデブです。
 去年の12月から糖質制限をしてたのですが、今年の1月の検診で先生から「普通食後でも血糖値300はいかないから!」と怒られ、(後日届いた検査結果には243と書いてありました)節分からカロリー制限と筋トレも始め、先週から糖質調整(摂取量増やしました。確かに筋肉痛の回復が早くなった気がします)+脂質カロリー制限+筋トレ(オールアウトというのがまだ出来て無いです)で足掻いてる次第です。
 今日はワンコイン検査で血糖値と動脈を調べて貰ったら、

・食後1時間半の血糖値195 Hba1c7,1
・血管の硬さは歳相応、正常範囲

 でした。血糖値はまだまだ高いですが、血管の方は以前調べた時は「基準値ギリギリで動脈硬化のリスクが高いです」と言われたので、筋トレのおかげかなと思ってます。
 カロリーオーバーすると直ぐに1,5キロ位太ってしまうので、検査数値を気にしながらカロリー制限と筋トレをもっと頑張りたいです。
 糖質制限は体のむくみが治りトイレの回数が減ったのは嬉しかったです。でも食い意地張ったデブの私にはそれ以上の効果は得られませんでした。これからもブログ楽しみにしてます。

2017/03/30 (Thu) 20:07 | ビトウ #- | URL | 編集
永久保存版の記事ですね

(記事の内容)であるから、飽和脂肪酸の摂取を極力控えなければならないのと、萎縮した膵β細胞の復活のためには、糖質の摂取は必要条件であり(糖質制限ではなく脂質制限)、血中の糖を吸収できるようにするために運動が必要で(GLUT4の産出?活化化?)、有酸素運動もしないよりはマシですが、異化の進行(もやし化)を防ぐためには筋トレが有効だということでよろしいでしょうか?

2017/03/30 (Thu) 22:32 | しののめ博士 #- | URL | 編集
Re: 先日はツイッターの相互フォロー有難う御座居ました。

ビトウさん、こんちは。

太り易いということは、まだかなり治る可能性があるということです。
食事と運動をしっかり行えば、大丈夫だと思いますよ。

2017/03/31 (Fri) 17:06 | 王城 恋太 #- | URL | 編集
Re: 永久保存版の記事ですね

しののめ博士 さん、こんちは。

完璧ですね。
王城印の聖帝竹刀を差し上げますから、糖尿デブの指導に当たって下さい(笑)

β細胞の増殖には100%ヒト・インスリンが必須なので、糖質は摂らねばならないのです。

2017/03/31 (Fri) 17:10 | 王城 恋太 #- | URL | 編集
アスリートの糖尿病

「活動量に対して摂取量がオーバーすれば、糖尿病や肥満に陥る」という事を前提としていれば、糖尿病に対する対策も難しくはありません。

それを考えると、アスリートは糖尿病とは無縁とは思えますが、アントニオ猪木氏は現役時代に糖尿病に罹患してしまいました。
摂取カロリーが尋常ではなかったのでしょう。

常人の想像も絶する運動量のプロレスラーですが、それでも糖尿病を防ぎきれなかったとは。

どれだけ食べていたのでしょうね・・・。

2017/04/02 (Sun) 08:59 | さとう #- | URL | 編集
猪木氏

こんにちわ~横ヤリ失礼しますm(_ _)m

ラーメン丼で10杯以上のご飯、焼肉2キロとか書いてます(笑)
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20101014-OYTEW53186/

現役時代の故障も多く、無理はできないようですね…
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20101028-OYTEW53203/

猪木師匠を見習ってがんばらねば!って思います。
動ける今のうちにたくさんトレーニングしとかねばって思います(^^)

2017/04/03 (Mon) 11:47 | domojan #- | URL | 編集
Re: アスリートの糖尿病

さとうさん、こんちは。

以前に紹介したことがあるんですが、昔のプロレスラーがどれだけ食って飲んでたかの証言があります(笑)

https://youtu.be/Umqo0PXvS60

2017/04/05 (Wed) 01:04 | 王城 恋太 #- | URL | 編集

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