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2型糖尿病治療薬メトホルミンは、ガン細胞内の制御性T細胞の増殖を抑制する

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ちはっす。

通常、体内でAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を活性化する最も手っ取り早い方法は、ATPを消費(エネルギーを消費)することです。
つまり、運動量が増えれば増えるほどAMPKの活性は増加して行きます。

このAMPKは、がん抑制遺伝子のp53を活性化して、がん細胞の増殖を抑制することが解っています。
また、AMPKは脂肪酸やコレステロールの合成に必要なアセチルCoAカルボキシラーゼ (ACC)とHMG-CoA還元酵素の活性を阻害します。
ACCは、アセチル CoA からマロニル CoA を作る酵素で、ACCの阻害によって脂肪酸の合成が阻害されるとがんの増殖が抑制されます。
HMG-CoA還元酵素は、コレステロールやイソプレノイドを合成するメバロン酸経路の律速酵素の一つで、このメバロン酸経路が阻害されると、がん細胞の増殖は抑制されます。

2型糖尿病の治療薬として処方されるメトホルミンは、AMPKを活性化することにより、がん細胞の増殖を抑制すると考えられています。

今回紹介するのは、岡山大学が発表した論文です。

糖尿病治療薬メトホルミンによる 制御性T細胞の抑制効果を発見


免疫の力により、私たちはウイルス感染症やがんの発症から守られています。
一方、免疫が我々の体を攻撃する場合があり、この際には慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患と呼ばれる病気に罹患してしまいます。
自己免疫疾患に罹患しないように、生体には制御性T細胞と呼ばれる細胞集団が備わり、体に対する過剰な免疫反応を抑えています。
しかし、この制御性T細胞はがんに対する免疫反応をも抑制してしまい、その結果、がんの増大を許しています。
したがって、がんの予防や治療のためには制御性T細胞の数を減らすか、その機能を抑制することが肝要ですが、制御性 T 細胞を抑制すれば逆に自己免疫疾患の発症を心配しなければならないというジレンマに陥ります。
よって、自己免疫疾患を心配することなく、がんだけに対する効果的な免疫反応を得るためには、がんの中に存在する制御性T細胞だけを抑制し、がん以外の部分に存在する制御性T細胞の数と機能には影響を及ぼさないことが理想的であるということになります。



そして今回、岡山大学が明らかにしたのは、なんと、メトホルミンが、がん細胞の中に存在する制御性T細胞を局所的に抑制するということです。



がんを攻撃する細胞傷害性 T 細胞、それを抑制する制御性 T 細胞はエネルギー代謝の観点から言えば全く対照的です。
医食同源といわれますが、免疫細胞もどの栄養素に依存するかで、随分と機能が異なると考えられています。
細胞傷害性 T 細胞は生存のために糖を起点とした解糖系に依存しますが、制御性 T 細胞は脂肪酸を取り込んでクエン酸回路と酸化的リン酸化反応に依存します。
メトホルミンは、糖尿病の治療薬ということからも分かるように糖質代謝改善薬であるため、効率的な解糖系の促進を誘導し、その結果、それまで脂肪酸を取り入れて生存していた制御性 T 細胞の代謝バランスが崩壊し、続いて細胞死に至るということが明らかになりました。



<見込まれる成果>

がんに対する治療法は、これまでは手術、抗がん剤、放射線治療の三つが柱でしたが、昨今の新しい免疫治療法は、進行期のがん治療のあり方に革新をもたらしています。
しかしながら、その奏功率は 20%弱とそれほど高くはなく、また、自己免疫疾患などの副作用の問題が未解決のままになっています。
メトホルミンは免疫細胞の代謝バランスを変化させることにより、今まで不可能であったがん局所だけの制御性 T 細胞の抑制をもたらす効果があるという今回の発見は、今後のがん免疫治療にさらなる革新をもたらし、より有効で安全な治療法の開発につながることが期待されます。
本研究成果は、制御性 T 細胞だけではなく、脂肪酸を取り込んで生存しているその他の免疫抑制的な細胞集団の制御にも応用できる重要な知見を提供しており、その分子機構のさらなる解明が期待されます。



論文名:

Attenuation of CD4+CD25+ Regulatory T Cells in the Tumor Microenvironment by Metformin, a Type 2 Diabetes Drug.


メトホルミンは、薬価が安く、私が住んでいるハノイでは、その辺の薬局でタダみたいな値段で購入できます(笑)
もちろん、ハノイでは処方箋など要りません。
(私は飲んではいませんが。)

2型糖尿病患者を調査した論文によりますと、メトホルミンを処方されていた患者は、がんの罹患率が優位に低かったという研究もあります。

現在、糖尿病で通院している方は、メトホルミンも処方してもらえるのでラッキーですね(笑)


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Theme: 糖尿病 | Genre: 心と身体

コメント

こんにちは
メトグルコを処方されて、朝晩に250g、1日に500gをのんでいますが、明らかかに肌が若返ったように思います。本当は早く薬を止めたいのですが、医者が止めさせてくれません。HbA1cも5.2だからやめても良さそうな気がするのですがね。

2017/11/13 (Mon) 11:28 | なお #- | URL | 編集

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