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脂肪摂取の割合は糖尿病境界型から2型糖尿病への移行を予測する

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ちはっす。

私もよく論文を引用しますが、皆さんは論文を引用した記事等を読むと、何となく信憑性がある様に感じられると思います(笑)
とは言え、無論のこと論文に「絶対」はありませんし、とりわけコホート研究や統計なんてものは、理論の証明にもなりません。

統計が理論の証明にもならないなんてことは、統計学では基本中の基本、当たり前中の当たり前のことです。
(そもそも、コホートや統計なら、ほとんどが全く逆の結果の論文が数多くあります。)

ですから、そこそこ信用のおける記事とインチキ記事の判別は、論文の引用方法である程度解ります。

例えば、糖毒教団総本山公式ブログの様に、コホート研究や統計だけを持ち出しては「エビデンスガー!」とか「証明された!」なんて書いているのは、最初から読者を騙そうと思っているか、書いてる本人が馬鹿のどちらかです。
(私個人的には、教祖のお爺ちゃんは善意に満ちた熱意ある馬鹿だと思いますが。)

論文というのは、一つや二つ読んだからと言って、それが正しいとは解らないはずなのです。
もしかしたら、そうかもしれないし、そうでないかもしれないとは言えます。

そういう訳なので、まずは基礎的な理論が書かれた論文を探して読みます。
一つだけだと、もしかしたらそれが間違っているかもしれないので、なるべくたくさん読みます。
関連する論文も読み、理屈を理解します。
理屈を理解したら、コホート研究や統計などの論文を読み、確かに理屈通りの結果が出ていることを確認します。

逆を辿っても良いです。
コホート研究や統計等で何らかの結果があったとします。
それを裏打ちする基礎的な理論が書かれた論文を探します。
信憑性のある結果なら、様々な研究機関、大学等が似たような論文を出しているので、いくつも探せるはずです。
あるいは、参照論文が明記されているので、そこから辿って行っても良いです。

という具合に、一つの論文を紹介するために、数多くの論文を読まなくてはならないので、皆さんもこのブログをありがたく読んで頂きたいと思います(笑)

で、今回は、米国糖尿病学会の学会誌、The New England Journal of Medicine に掲載された論文を紹介します。
当ブログでは、今まで、飽和脂肪酸が糖尿病を憎悪させるという理屈や論文を数多く紹介して来ましたが、これらの論文も、その理屈通りの結果になっていることを確認できることでしょう。


Dietary Fat Predicts Conversion From Impaired Glucose Tolerance to NIDDM: The San Luis Valley Diabetes Study

この論文は、米国糖尿病学会の学会誌に掲載された論文です。
耐糖能障害のある境界型糖尿病の被験者123人の食事に占める脂肪摂取の割合を調査し、1~3年後の2型糖尿病の発症との関係を調べました。

結果は、1~3年後に2型糖尿病を発症した者は、食事に占める脂肪摂取の割合が43.4%であったのに対して、耐糖能障害を残した者が40.6%、その後正常な耐糖能に戻ったは38.9%でした。
40g /日の脂肪摂取量の増加は、2型糖尿病リスクの増加が3.4倍だったそうです。


Dietary Factors Determining Diabetes and Impaired Glucose Tolerance: A 20-year follow-up of the Finnish and Dutch cohorts of the Seven Countries Study

これも米国糖尿病学会の学会誌に掲載された論文です。
オランダとフィンランドの7カ国研究集団の30年間のフォローアップ調査で、耐糖能障害および2型糖尿病の予測因子としての食事の役割を調査したものです。

結果は、脂肪、特に飽和脂肪酸の高摂取が耐糖能障害および2型糖尿病のリスクに寄与していることを示され、魚、ジャガイモ、野菜、豆類などの食品は保護効果があったそうです。


Improved Glucose Tolerance with High Carbohydrate Feeding in Mild Diabetes

こちらは、The New England Journal of Medicine に掲載された論文です。
糖尿病 における炭水化物摂取の増加の効果を調べるため、健常者及び軽度な糖尿病患者の被験者において、炭水化物摂取の割合が45%と85%のダイエット食で、グルコース耐性とインスリンの反応を測定しました。

結果は、空腹時血糖値は全被験者で低下しましたが、85%の高炭水化物摂取では 10日後に経口グルコース耐性が有意に改善しました。
空腹時インスリンも高炭水化物食では低かった、という結果になっています。

これは、意外な結果と皆さんは思うのではないでしょうか?
高炭水化物摂取が、耐糖能悪化の原因どころか、耐糖能を改善してしまうのです。
特に、糖毒信者の方々なら絶対に受け入れられることではないと思います(笑)

しかしながら、この類の報告は、何故だか世間ではなかなか紹介されませんが、実は数多く存在します。
例えば、

High-carbohydrate–low-glycaemic index dietary advice improves glucose disposition index in subjects with impaired glucose tolerance

これは、British Journal of Nutrition に掲載された論文で、

高炭水化物・低GIの食事療法アドバイスは、耐糖能障害を有する被験者においてβ細胞機能を改善したので、耐糖能障害の管理に有用である可能性がある。



と、言っています。

つまり、高炭水化物摂取で高血糖になっていては話にならない訳ですが、低GI(グリセミック指数)で高血糖にならないようにすれば、できる限り炭水化物を摂取した方がβ細胞機能は改善し、耐糖能も改善する、ということです。

これは可能性として、炭水化物摂取の割合が増えたことにより、結果的に飽和脂肪酸の摂取が減ったからと言えるかもしれませんし、あるいは以前の記事、

糖質制限で糖尿病になる仕組み

で、紹介しました様に、β細胞から分泌されたインスリンは、β細胞自身のインスリン受容体に結合し、下流のインスリンシグナルを通じて、β細胞自身の機能や増殖を調節しており(オートクライン効果)、またα細胞はインスリン分泌のパラクリン効果によって、グルカゴンの分泌を調節し、β細胞の脱分化、α細胞の増大にも関与しています。

したがって、インスリン分泌が低下すると、ますますインスリン分泌が低下する、という悪循環になる訳です。



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Theme: 糖尿病 | Genre: 心と身体

コメント

No title

いつも貴重な情報ほんとうにありがとうございます。

確かに、王城さんが一つの記事をアップされる裏にはしっかり事実を確認するために相当な量の論文などを読まれているわけですよね。

いつもブログの更新楽しみにしておりましたが、ちょっと感謝の気持ちも忘れていたように思います^^;

糖質制限にどっぷりハマっていた数年前より明らかに体調がよくなったのは王城さんのおかげです。
ほんとうに感謝しております。

2018/06/28 (Thu) 10:31 | ごろぞう #- | URL | 編集
いつも、ありがとうございます。

ご無沙汰しております。グーペーです。
いつも論文をわかりやすく理論的に解説していただきありがとうございます。
最近は友人やオネーちゃんにもこちらで得た知識を自分で学んだかのごとく語り、いい気になってます。
これからも、ブログの更新お願いいてします。

2018/06/29 (Fri) 16:19 | グーペー #JalddpaA | URL | 編集

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