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糖尿病寛解から糖尿病再発へ【糖尿病は何故治らなかったのか?】

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ちはっす。

糖尿病の寛解というのは、糖代謝異常や膵臓のβ細胞機能が正常に回復し、一旦は糖尿病の発症前の健常者の状態に戻ることです。

この状態では、とりあえず何を食べても高血糖にはなりません。
逆に言えば、何かを食べて高血糖になったり、普段の血糖値が高めであるなら、それは寛解とすら言えません。

とは言え、「寛解」と言うぐらいですから、常に再発のリスクはあります。
それ故、従来から、「糖尿病は完治できない」と言われてきました。

今回は、糖尿病の寛解から再発のプロセスについてのお話です。
「どうすれば糖尿病を再発できるか?」と言い換えても良いです(笑)

この糖尿病の再発のプロセスを理解することにより、「寛解」と「完治」の違いが解り、「どうすれば糖尿病を完治できるか?」ということも解ります。
また、なかなか改善が難しい痩せ型糖尿病の人が寛解・完治を目指すためのヒントにもなるはずです。


糖尿病寛解の仕組みを理解する


骨格筋と肝臓におけるインスリン抵抗性とβ細胞機能不全との関係

2型糖尿病の膵臓β細胞の回復はヒトの生体内研究で既に実証されている



前回までの記事でご理解頂ける通り、糖尿病寛解というのは、簡単に言えば、β細胞の機能を正常化することです。
つまりは、β細胞の機能障害が進行して行く様な体内環境を変えてやることです。

この「体内環境を変える」というのは、どんな方法で行っても、結果的に変えることができれば「糖尿病の寛解」までは容易に実現できます。
例えば、糖尿病治療ガイドラインに書かれているような食事と運動療法を厳格に行えば、発症間もない肥満型の糖尿病なら、あっという間に改善・寛解までは可能です。

世界の最先端では既に糖尿病は治っている!糖尿病完治とは何か?

以前の記事で紹介した欧州糖尿病学会の学会誌に掲載された論文では、この「体内環境の変更」を「超低カロリー食」という方法で実現しています。
しかも、β細胞が回復し、正常な第1相インスリン分泌が生じ、糖代謝が完全に正常になるまでに8週間、わずか2ヶ月しかかかっていません。

Reversal of type 2 diabetes: normalisation of beta cell function in association with decreased pancreas and liver triacylglycerol
2型糖尿病の寛解:膵臓および肝臓の脂肪減少と関連したβ細胞機能の正常化



そして、この方法で寛解に至った後、正常な状態をどうマネジメントして行けば良いのか?、つまり、糖尿病の再発を防ぐにはどうすれば良いのか?というレポートが、下記の論文になります。
この論文も、欧州糖尿病学会の学会誌であるDiabetologiaに掲載されました。

Translating aetiological insight into sustainable management of type 2 diabetes


実は、この研究は、まだ続いており、糖尿病が寛解した後の長期的な管理戦略としての日常的なプライマリケアのための大規模な研究が進行中です。

日常的なマネジメントというのは、要するに「ブクブク太るな!」ということなのです。

脂肪組織で安全に脂肪を格納するための能力、つまり、(正常な代謝に悪影響を与えない範囲での)皮下脂肪が脂肪を蓄えられる能力のことを、論文では「脂肪の閾値」という表現で説明しています。
この脂肪閾値の容量を超えたら、身体は肝臓や膵臓を含む他の貯蔵場所を使用しなければなりません。
これが内臓脂肪や異所性脂肪の原因となり、身体は慢性的に油漬けになり、代謝異常に結びついて行く訳です。

重要なことは、この脂肪の閾値というのは、個々人により大きな差があることです。
私は「デブの才能」と呼んでいます。(笑)
容量が大きければ、相当なデブになっても大丈夫でしょうが、小さければモヤシのくせに内臓脂肪や異所性脂肪が貯まって行くことになります。
糖尿病発症時の自分の体型を思い起こせば、ある程度想像がつくと思います。

そして、この脂肪の閾値を超え、再び身体が脂漬けになって行けば、めでたく糖尿病再発につながって行く訳です。


脂肪の閾値=体重ではない


さて、ここからが難しいところです。
難しいと言っても、大して難しくはないんですが、今までの話というのは、研究者やお医者さんの言わば専門分野の話です。
ここからの話というのは、専門外の知識が必要となるところで、なかなかそこまで理解のある研究者やお医者さんはいません。
そこが「糖尿病」というものを難しくしている一つの要因です。

例えば、超低カロリー食でも、ガイドラインの食事と運動療法でも良いのですが、仮に体重100kgの人が85kgまで減量し、糖尿病が寛解したとします。
では、この人は、再び体重が100kgになったら糖尿病は再発するのでしょうか?

恐らく体重が100kgに到達する前に糖尿病は再発するでしょう。

脂肪の閾値というのは、あくまでも脂肪の量であり体重ではありません。
普通に体重を落とせば、確実に筋量も減りますし、筋肉が落ちればその分の筋グリコーゲンも水分も減りますから、その分はマイナスして考えねばなりません。
特に筋肉は脂肪よりも重いので、体重を落とせば落とすほど、かなりの量の筋肉が落ちていることになります。

加えて、体重が減れば確実に体表面積が小さくなるので、基礎代謝も減ります。

糖質制限で基礎代謝アップ!という嘘八百【2】

つまり、以前よりも脂肪が付き易い身体になります。
「食い意地の記憶」のままドカ食いを始めれば、あっという間に脂肪は付き始めます。

かくして、寛解→リバウンド→再発というお決まりのコースを辿ることになります。

で、仮に今度は95kgで発症し、80kgまで減量して寛解したとしても、当然次は95kgに到達する前に発症するはずです。
こんなことを繰り返している内に、どんどん痩せ型糖尿病に近づいて行き、減量自体も困難になって行きます。
当然、リバウンドのスピードも徐々に速くなって行きます。

この理屈が解っていなければ、「寛解しても油断すればすぐに再発する」と、患者の目にもお医者さんの目にも映るはずです。
こうして、糖尿病は完治できないことになって行くのです(笑)

ほんじゃぁ、どうすればいいの?

ということなんですが、次回に続きます。


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Theme: 糖尿病 | Genre: 心と身体

コメント

No title

こんにちは。久しぶりの投稿です。

こちらのブログに出会い完治目指して1年たちました。
それで今年の健康診断に挑んだのですが、体重(86kg)、以外はすべて異常無しでした。
血糖値の項目も空腹時血糖 102、HbA1c 4.9  ・・なのですが、食後血糖は計ってもらえないので自分で測定、『何食っても上がらない』を目指しているのでドカ食いして 食後1h ”175” 
(筋トレ2日中止してたぶん糖質150gくらい摂取。当たり前ですが普段こんなバカなことはしません)

いまだ寛解に至りませんが、まだまだ脂肪も多く筋量も少ないのでいくらでも改善できそうな気はしてます。
トレーニングも1年続けて楽しんでますし、ま、動けなくなったら死ぬときと思って気合い入れてます。

勉強になる記事をいつもありがとうございます。

2018/07/22 (Sun) 16:59 | ぎゅんと #- | URL | 編集

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