
ちはっす。
以前の記事で「痩せ型糖尿病の改善、寛解、完治の方法」というシリーズがあります。
読者の皆さんは、すっかり忘れていることと思いますが、私も忘れていました(笑)
理論編、食事編、運動編と読み返してみると、なかなかこれが素晴らしい内容になっています(笑)
今回は、これらの理論と実践に従った結果の実例をご紹介したいと思います。
このシリーズを読んでいないモヤシの皆さんは、まずはよく読んで理解して下さい。
痩せ型糖尿病の改善、寛解、完治の方法 【理論編】
一般的に2型糖尿病と言うと、世間では=デブというイメージがありますが、BMI的に普通体型や痩せ型に属する人でも糖尿病を発症する場合があります...
痩せ型糖尿病の改善、寛解、完治の方法 【実践編その1-運動】
前回から引き続いて、痩せ型糖尿病を何とかするシリーズです。今回は、前回の【理論編】に続き【実践編】となります...
痩せ型糖尿病の改善、寛解、完治の方法 【実践編その2-食事】
今回は、痩せ型糖尿病の改善、寛解、完治を目指す【食事】のお話です...
このシリーズを読んで、事の重大さに気付かないようなモヤシは、もはや糖尿病の寛解や完治など到底無理だと諦めた方が良いです。
反対に、読後に青ざめた人は、チャンスがあります。
デブというのは、とりあえず痩せれば何とかなります。
痩せるダイエットというのは、ダイエットの中でも最も簡単です。
究極的には、食べなきゃ痩せるからです。
しかしながら、太るダイエットというのは意外と難しい。
究極的には、筋トレをガンガンやり、ガンガン食えば良いのですが、食えない時に更に食わなければいけない方が、地獄なのです。
更に問題を難しくしているのが、糖尿病患者の場合、ガンガン食う訳にはいきません。
もはや、脂肪など1gも増やさずに、筋量だけをアップしなければならないという、究極のダイエットに臨まなくてはならないということです。
私だったら、まず泣きますよ(笑)
そんな中、昨年の年末に、痩せ型の方から、ご質問を頂きました。
はじめまして。妊娠糖尿病から産後OGTTで2時間値208で糖尿病と診断されました。空腹時は正常です(85)
落ち込んでいましたが、こちらを発見しまして早速週3回、ジムに通いはじめました。ストレス発散にもなり血糖にも効果があり、希望を持って過ごせるようになりました。ありがとうございます。
教えてください。
初心者で筋力がなく背中・胸のトレーニングの日は血糖が上がります。(糖質40gで2時間値170程度)
トレーニングオフ日は筋肉痛で高強度の運動はできそうもありません。
こういう場合、体が同化できる程度の糖質だけ取りじっとしているのと、糖質量を増やし食後高血糖予防として低強度の有酸素運動をするのと、筋肉アップという点ではどちらが良いのでしょうか。
前者が良いと思っておりましたが、糖質120g以下でDASH食ですので、あまりにカロリーが少ないかも?とふと悩みはじめました。
BMIは20で、必要カロリーは1800-2000程度です。
お知恵を拝借できればと思います。
よろしくお願いします。
質問者の方は、女性で痩せ型、筋トレ初心者という、なかなかの難物件です(笑)
これに高齢と長期罹病期間が加わると、更に難物件化します。
痩せ型糖尿病の人に共通して言える問題は、血糖コントロールが上手くいかないということで、とりわけ、運動による効果が現れ難いということです。
この理由について、明確に説明しているネットの記事を私は見たことがありません。
だいたいは、「運動による効果は人それぞれだから」という解ったような解らんようなことを言い出します。
「人それぞれ」なのは当たり前だろう。
だから、その理由を聞いとるっつうんだ、阿呆が。
と、言いたくなるのは私だけではないと思います(笑)
無論、この理由についてはハッキリしています。
こういう時こそ、基本や理論に戻ります。
故に最初の基本や理論が最も重要な訳です。
最初の基本や理論がトンチンカンなら、もはやトンチンカンの無限ループになります。
血糖というのは、その7割~8割は骨格筋が取り込みます。
血糖値が上がってしまうというのは、まずは骨格筋が糖を取り込めていない訳です。
骨格筋が糖を取り込むためには、骨格筋のGLUT4の発現量に依存します。
そもそも痩せ型の人は、骨格筋量自体が少ないので、GLUT4の量も少ないですから、取り込める糖の量自体が少なくなります。
加えて糖尿病の人は、インスリン経路での糖の取り込みがポンコツになっているので、自力でGLUT4を細胞膜表面まで移動させなければなりません。
自力でGLUT4を細胞膜表面まで移動させるためには、AMPKを活性化しなければなりません。
AMPKを活性化するためには、より多くのATPを消費しなければなりません。
(つまり、当該対象筋肉において、より多くのエネルギーを使うということ。)
痩せ型の人の問題は、そもそも筋肉量が少なく、それに伴い筋肉に貯蔵されるグリコーゲン量も少ない(エネルギーが少ない)ため、強度の高い運動が、なかなかできないということです。
できないから、適度な運動で良いかと言えば、それだといつまで経っても状況は変わりません。
やらなければならないことは、筋肉に高負荷をかけ、十分にグリコーゲンを補給し、更に高負荷をかけ、と繰り返して行って、初めて筋量は増加して行きます。
質問者の方の場合、DASH食ということなので、食事は特に悪くありません。
敢えて言えば、糖質が少ないことでしょうか。
しかしながら、糖質を増やしても高血糖になっていては意味がありません。
もし、痩せ型の人で血糖コントロールが上手く行かないなら、当然食事も厳格にすべきです。
つまり、炭水化物はすべて全粒穀物に置き換える。
また、飽和脂肪酸摂取量は総カロリーの10%未満に抑える。
問題を一つ一つ潰して行けば、どこに問題があるのかが見えて来ます。
痩せ型の人の場合は、ほとんどが「運動量」に問題があることが多いです。
ですから、私からのアドバイスは、運動量自体を増やすことです。
筋トレ初心者の場合、「オールアウト」がどういう状態なのか解らない人が多いと思います。
「一体どこまでやれば良いのか?」
あるいは
「何キロあげれば良いのか?」
という問題です。
ずいぶん昔に、オールアウトについて記事にしたことがありますが、どういう状態かと言えば、額に拳銃を突きつけられて「もう一回上げろ。」と言われても、「もう上がりませんから殺して下さい。」と言える状態です(笑)
とは言え、これだと根性論と大して変わりませんから、もう少し科学的、かつ具体的に説明します。
まず、自分がMAX3~5回できる重量を探します。
(これ以上は上がらないという重量です。)
その重量に、約10%ちょっと増やせば、おおよそ自分がMAX1回上がる重量になります。
例えば、90kgが3~5回上がれば、100kgは1回上がります。(種目により若干の誤差はあります。)
おおよそのMAX1回の重量が解れば、その重量の65%以上であれば、それほど高重量に拘る必要はありません。
(MAX1回が100kgなら65kg以上)
おおよそ、80%の重量であれば10回は上がるので、通常はそうなっているはずです。
ここからが問題です。
「運動量」というのは、要するに「仕事量」のことです。
仕事量と言うと、距離が関係して来ますが、この場合、自分のサイズは変わらないので、単純に重量X回数Xセット数で、総ボリューム(仕事量)を計算します。
毎回トレーニングを行ったら、種目ごとに総ボリュームを計算し、日記につけます。
この総ボリュームが増えて行けば、必ず筋肉は増えます。
例えば、調子が悪い日に総ボリュームが減ってしまったからと言って悲観することはありません。
同じ週に、トレーニング日を増やせば、週で見れば総ボリュームは増えているので問題ないです。
筋トレ初心者の人は、とにかく最初の内はこの総ボリューム(仕事量)に拘り、常に増やして行けば良いのです。
さて、そんな訳で、質問者の方には、運動量を増やすアドバイスをしました。
具体的には、1回の運動量を増やしても、週の運動回数を増やしても、どちらでも構いません。
そして、先日、嬉しいコメントを頂きました。
まだまだですが
王城様
12月末頃ご相談させていただいたものです。
いただいたアドバイスのおかげで少しずつ成果が出て、全ての部位のトレーニングで食後血糖値が上がらなくなりました。トレーニング直後以外の血糖値も少し下がり始めています。
初心者なのできちんと追い込めているのか不安でしたが、やっとスタートラインに立てた気持ちです。
これからも頑張ります!
素晴らしい!
ま、つまり、理論と実践が噛み合えば、おのずと結果はついて来るのです。

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おまえら、たまにはここで何か買って下さい。