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なぜ脂肪を減らしながら筋肉を増やすことが可能なのか?

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ちはっす。

今回は、ダイエット業界の永遠のテーマである「脂肪を落としながら筋肉を増やす」という問題です。
巷では「可能」、「不可能」と賛否が分かれています。

当ブログでは、一貫して「可能」という立場をとっています。
(但し、決して「ちょちょいのちょいで簡単楽々」とは言っていません。念のため)
今回は、何故脂肪を落としながら筋肉を増やすことが可能なのか?という点についての理論を紹介したいと思います。

と、その前に、この話は前回記事の内容を理解していないとチンプンカンプンになってしまうので、3回ぐらい読んで復習しておいて下さい。

脂肪は、いつ増えるのか?【脂肪を減らすための努力はいらない】

暖かくなると、巷のジムにも新規会員が増え、最後の悪あがきが始まるようです...



脂肪を落としながら筋肉を増やすことができない理由


まず最初に、巷で言われている「できない理由」を考えてみます。

簡単に言えば、筋肉を増やすためには身体を同化する方向へ持って行かねばなりません。
(身体を大きくする。体重を増やす。)
そのためには、カロリーオーバー(摂取カロリーが消費カロリーを上回る)にしなければなりません。

一方で、脂肪を減らすには、身体を異化する方向へ持って行かねばなりません。
そのためには、カロリーロス(消費カロリーが摂取カロリーを上回る)にしなければなりません。

この二つは、同時には両立し得ないので、「不可能」であるという結論になります。

なるほど。
言われてみれば、その通りです(笑)

しかしながら、ちょっと違う。
いや、違わないんだけど、違う。(ややこしい。笑)
何が違っていて、何が違っていないのか説明しましょう。


カロリー収支というモデル


カロリー収支というのは、カロリーオーバーなら太るし、カロリーロスなら痩せるという考え方です。
これは、ほぼ正しい。
「ほぼ」というからには、厳密に正しくないのか?と言えば、正しくありません。

「カロリー収支」というのは、単に我々に解り易くしたモデルであって、厳密にヒトの身体がそう動いている訳ではないからです。
でも、近似値的には、ほぼ正しいから、「まぁ、いいや」と良しとしている訳です。
そもそも、我々の身体は電卓を持っていませんし、糖やタンパク質が4kcalで脂肪が9kcalなんてことは知らないのです。


身体はどうやってエネルギー収支を判断しているのか?


ほんじゃぁ、身体はどうやってエネルギー収支を判断しているのか?という問題です。
これは前回記事でも少々触れましたが、身体はATPの量をモニターして判断しているのです。
(厳密にはATPとAMPの比をモニターしている。)

ここんとこ重要なので、今一度説明します。

前回記事の説明では、供給源が何であれアセチルCoAが作り出され、それがTCA回路に入り、水と二酸化炭素とATPが作り出される、ということでした。

ATP(アデノシン3リン酸)というのは、アデノシン(アデニンという塩基にリボースが結合したもの)に3つ連結したリン酸基がくっついており、このリン酸同士の結合を高エネルギーリン酸化結合と言って、非常に不安定な結合なんですが、それ故に結合のために高エネルギーを伴っています。
このATPからリン酸が一つ切断された時のエネルギーを我々は使っています。
(切断されたリン酸基が他の分子とより安定な結合をした場合、 エネルギーが余剰となる。)

つまり、ATPこそが最終的な我々のエネルギーの源みたいなものです。

で、我々は何をするにも(しなくても、生きている限り)、ATPからリン酸が一つ取れた時のエネルギーを使っています。
ATPからリン酸が一つ取れると、アデノシン二リン酸(ADP)が増えて行きます。
ADPは、更に加水分解されアデノシン一リン酸(AMP)とリン酸に分解されたり、また、ADP濃度が上昇して行くと、骨格筋はAK(アデニレートキナーゼ)を活性化します。
このAKが2つのADPを触媒し、ATPとアデノシン一リン酸(AMP)が作られます。
こうしてATPが消費されて行くと、ADP濃度が上昇し、最終的にはAMPが増えて行きます。

身体は、このATP:AMP比をモニターしており、ATPが大量に消費されてAMPが増えて行くとAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)が活性化され増えて行きます。
このAMPKが増加した時、身体は「異化モード」に切り替わります。
例えばAMPKは、アセチルCoAから脂肪合成される時の律速酵素であるアセチルCoAカルボキシラーゼを阻害します。
(つまり、脂肪の合成をストップし、分解の方向へ切り替える。)

では、ここから何が言えるのでしょうか?


運動直後の食事は脂肪合成を最小限に抑えられる


ATPを大量に消費し、AMPKが十分に活性化した運動直後の食事というのは、脂肪合成を最小限に抑えられるということです。

ここで重要なことは、脂肪(飽和脂肪酸)の摂取も最小限に抑えるということです。
何故なら、脂肪を入れてしまえば、入った脂肪はエネルギーとして使い出しますし、余剰の脂肪はそのまま脂肪として蓄えられます。
脂肪を入れなければ、身体の脂肪を分解して消費します。

では、糖質やタンパク質の場合はどうなんでしょう?


カロリー収支の例外


上述した通り、カロリー収支の考え方は、あくまでもモデルであって近似値的には正しいものの、実際の身体はそうは動いていないので、例外は発生します。
私はこれを「Calorie Balance Exception」と呼んでいます。

実は、「脂肪を落としながら筋肉を増やす」というのは、正にこの「例外」を使って実現していると言えます。

前回記事で述べました「身体が糖質やタンパク質を摂取した時の処理方法」を思い出して下さい。

糖質というのは、摂取すれば、まずは肝臓がグリコーゲンとして貯蔵し、残りを血中に放出し、骨格筋等がグリコーゲンとして貯蔵します。
これは、グリコーゲン貯蔵量が飽和状態なら、脂肪合成の可能性がある訳ですが、逆に言えばグリコーゲン貯蔵に余裕がある限り、脂肪の合成など起こらない訳です。

タンパク質についても同じことが言えます。
身体にタンパク質需要が多ければ、タンパク質合成に向かいますから、余剰にならない訳です。

要するに、身体の糖需要、タンパク質需要が多い時というのは、そもそも身体はカロリー計算で需要を測っている訳ではありませんから、カロリーに関係なく(カロリーが多い、少ないには関係なく)必要な量だけ糖やタンパク質を摂取できる、というのがCalorie Balance Exception(カロリー収支の例外)ということです。

以前に紹介したことがある The American Journal of Clinical Nutrition に掲載された論文では、標準カロリーから40%減少させた低カロリー食において、タンパク質摂取量を体重1kgにつき1.2gと2.4gの2群に分け、筋トレと高強度インターバルトレーニングを4週間に渡り実行し、筋肉量を測定したところ、タンパク質摂取量が1.2gのグループは筋肉量は増加せず、2.4gのグループは筋肉量が有意に増加しました。

Higher compared with lower dietary protein during an energy deficit combined with intense exercise promotes greater lean mass gain and fat mass loss: a randomized trial

Hypoenergetic diet-induced weight loss results in ∼20-30% of mass lost as lean body mass (LBM), 3 with the remaining mass lost from adipose tissue ( 1).



通常、標準カロリーから40%もロスすれば激痩せして体重が減ります。
体重が減れば除脂肪量(筋肉量)も大なり小なり減っています。
通説に従えば、40%もカロリーロスして筋量を増やすことなど不可能なはずですが、この研究ではそれを実現しています。

これつまり、筋トレして筋肉合成のためのタンパク質需要を増やして、その分多く摂取した、という単純なカラクリです。


空腹を我慢するのがダイエットではない


とかくダイエットと言うと、デブがカロリー計算して必死に空腹に耐えるというイメージがあります。
無論、それでも十分痩せることはできますから、全然構わないです。

しかしながら、脂肪を減らしながら筋肉を増やすというダイエットなら、カロリーを計算する必要はないです。
計算すべくは、飽和脂肪酸の量であり、糖質の量、タンパク質の量です。
とにかく、口にするものは、すべてこの3つをモニターして量を把握し、どれぐらいの量で自分の身体がどうなるかを常に把握することが重要で、ダイエットで一番難しい点(と言うか、面倒臭い点)は、この部分なのです。

グータラというのは、これを面倒臭がってやらずに、空腹に耐えようとするからダイエットに失敗するのです。
確かに、口にするものの飽和脂肪酸、糖質、タンパク質量を常にモニターして控えるなんてことは面倒臭いですが、やろうと思えば誰にだってできることです。
翻って、空腹に耐えるなんてことは、

そもそも、お前らはそれができないからデブなんだろうが。

という話です(笑)
完全にベクトルの方向が間違っています。

実際のところ、飽和脂肪酸摂取を総カロリーの10%未満(1日約20g未満)に抑えると、炭水化物とタンパク質はかなりの量が食べられます。
加えて、運動直後なら、更に多くの量の炭水化物、タンパク質を摂取しても脂肪が増えることはありません。
私が脂肪を落とす時に、空腹を感じることなどありませんし、そもそも腹が減ったら私は食います(笑)
ただ、そういう時に脂肪を摂取しないだけです。



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