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ヒトは何故リバウンドするのか?【第3回】リバウンドによる悪循環を断つ

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ちはっす。

前回までのお話では、ダイエット後のリバウンドは必然的に脂肪の増加が加速し、結果としてダイエット前よりも脂肪の割合は増える、という説明をしました。
見逃した人は見てね↓

【ダイエット】ヒトは何故リバウンドするのか?【リバウンドの理論】

今回は、ダイエットを行ってはリバウンドを繰り返すリピーター・デブの皆さんのための有難い記事です...


ヒトは何故リバウンドするのか?【第2回】リバウンドによる体重の回復は、確実に以前よりも脂肪の割合が増える

お待たせしました。前回の続き、「一念発起したデブが死ぬ思いで痩せても、あっという間に元通りになる理論」につきまして、ご紹介したいと思います...



さて、今回はいよいよ「デブの呪い」とも言うべく、このリバウンド地獄を如何に断ち切るか?というお話です。

まぁ、もっとも単純な方法は、そもそもリバウンドしなければいいのです。
ずーっと、その状態をキープする。
しかし、この方法は食事制限が厳しければ厳しいほど無理があります。
これを未来永劫続けられるなら、そもそもデブはデブにならなかったのです。

デブの食い意地というのは、皆さんが考えるほど単純なものではありません。
カント流に言えば、ア・プリオリにデブに備わった属性なのです(笑)
連中は食うためなら、どんな言い訳でもこしらえます。
それは「健康のための栄養摂取」かもしれないし、「食の楽しみ」かもしれません。

いずれにせよ、この方法は現実的ではありません。
まぁ、普通に考えても、たまには極太ラーメンとか、バーガーキングのダブルワッパーwithチーズとか食いたいじゃないですか。
宴会の鍋でスープだけ啜ってる訳にも行きませんし(笑)

で、リバウンド地獄を断ち切る方法として、二つの側面から考えます。
一つは、脂肪蓄積の加速を防ぐ方法と、もう一つは脂肪の蓄積とインスリン抵抗性が耐糖能悪化→糖尿病と進行するのを防ぐ方法です。

栄養過多というのは脂肪の蓄積を加速しインスリン抵抗性が高まりますが、極端な栄養不足(とりわけ糖の不足)というのもインスリン抵抗性が高まります。
ダイエットというのは後者になる訳ですが、リバウンド時に脂肪の蓄積が加速すれば、インスリン抵抗性が正常になる暇がなくなってしまい、結果的にダイエット→リバウンドを繰り返して行けば、2型糖尿病発症のリスクが高まります。


食事制限と運動


ダイエット後のキャッチアップ脂肪の原理というのは、栄養不足→インスリン抵抗性及びエネルギー産生の低下→脂肪の蓄積増加
ということです。
これを防ぐためには、結論から先に言えば「食事制限」だけでは不可能です。
食事制限(栄養不足)だけでも体重を減らすことはできます。
しかし、それだけでは「ダイエット後の脂肪蓄積の加速」は防ぐことはでません。
絶対的に「運動」が必要になります。

ダイエットを経験したことがある人なら、食事制限と運動とどちらが効果が有るかと言えば、経験的に食事制限の方が効果があると言うでしょう。
実際、週何回かの運動というのは、総カロリーに対する割合など知れてますから、食事制限の方が圧倒的にダイエット自体には効果があります。
したがって、経験でしか語れない様な阿呆は「食事制限のみ」とか言い出すかもしれません。
しかしながら、そんなものは木を見て森を見ず、毎夜眺めているネットのエロ画像がよもや離散コサイン変換を使って圧縮されていること等知る由もないでしょう。

ま、要するに「食事制限」と「運動」はどちらも同じぐらい重要なのです。
しかもダイエット中というのは、運動の種類も重要になります。

基本的にダイエットというのは食事制限により、人為的にプチ飢餓状態を作りながら軽量化して行くものです。
とは言え、先に述べた様に、身体が飢餓状態になり軽量化して行く時というのは、Ⅱ型筋線維の分解、Ⅱ型筋線維からⅠ型への筋線維のシフト、糖新生の亢進、脂肪分解による遊離脂肪酸濃度の増大、インスリン抵抗性の増大等、色々と厄介なことが起きます。

例えば、飢餓状態というのが長期に渡って続く場合、生物は遺伝子発現をエピジェネティクスに変化させることは知られていますが、これが世代をいくつも超え続いて行くと、環境に適応するため遺伝子そのものが変異したりします。

下記に紹介するのは、natureに掲載された論文です。
盲目の洞窟魚メキシカンテトラは、洞窟という長期にわたる栄養欠乏環境に耐えなければなりません。
この洞窟魚は、環境に適応するため、なんとインスリン受容体遺伝子を変異させ、インスリン抵抗性と血糖恒常性の調節異常を進化させて、食料の少ない極限環境に適応するという、生まれながらの糖代謝異常なのです。
つまり、生まれながらのインスリン抵抗性故に飢餓に適応できるという訳なのです。

Insulin resistance in cavefish as an adaptation to a nutrient-limited environment

Cavefish populations of the Mexican tetra, Astyanax mexicanus, carry a mutation in the insulin receptor gene that renders them insulin- and starvation-resistant relative to surface populations of the same species.



では、まず、ダイエット中にやらない方が良い運動というのは何か?と言えば、有酸素運動です。
誤解の無いように言えば、「やっても構わない」です。
ダイエット中の中心となる運動が有酸素運動では駄目という意味です。

有酸素運動は、単に「軽量化」の効果自体を求めるなら効果はあります。
しかしながら、リバウンドによるキャッチアップ脂肪の増加は全く防げないどころか、むしろ加速します。

持久性の運動というのは骨格筋では「遅筋化」という適応が起こり、筋線維タイプは速筋型から遅筋型へと変化します。
筋線維の特性はTypeIIB(速筋)→TypeIIA(速筋・遅筋の中間)→TypeI(遅筋)の方向へとシフトするのです。
(筋肉の赤化とも言う。)
ダイエット中にこれを行えば、速筋の減少が加速するだけです。
(それ故に軽量化には効果が有る。)

そういう訳なので、ダイエット中に行う中心となる運動は、筋トレのようなレジスタンス運動にしなければなりません。
有酸素運動がやりたいなら、その合間に副次的にやるべきで、あくまでも中心は「筋トレ」です。
筋トレであれば、以下の食事制限の欠点を補うことができます。

  • Ⅱ型筋線維(速筋)の分解

  • Ⅱ型筋線維(速筋)からⅠ型筋線維(遅筋)へのシフト

  • インスリン抵抗性

当然のことながら、筋トレというのは速筋の増大をもたらすものですから、食事制限による速筋の減少は防げる、あるいは最小限にとどめられる訳です。

インスリン抵抗性というのは、どんな運動でもある程度は改善できます。
リバウンド時のキャッチアップ脂肪の増加は、血中の高インスリン状態が原因の一つですが、高インスリン状態というのはインスリン抵抗性がもたらします。
つまり、骨格筋が糖を取り込みにくくなっています。

骨格筋が糖を取り込むメカニズムというのは、まずインスリンが骨格筋のインスリン受容体に結合し、インスリン受容体基質(IRS-1)がチロシンリン酸化されます。
チロシンリン酸化されたIRS-1は、PI3キナーゼを活性化します。
PI3キナーゼはその下流のPDK(ホスホイノシチド依存性キナーゼ)を活性化し、PDKはPKB(プロテインキナーゼB)、PKC(プロテインキナーゼC)を活性化することで、最終的にGlut4という糖輸送体が細胞膜表面に移動し、このGlut4が糖を取り込みます。

ひと言で「糖を取り込む」なんて言っても、実際には、これだけの酵素がいちいちDNAからコードされないと、全く糖は取り込めないのです。
間に何か障害があれば、その下流は動かなくなってしまいます。
インスリン抵抗性というのは、この経路のどこかしらに問題が生じているということです。

で、手っ取り早く、とりあえずこの問題を解消するには、Glut4の発現量を増やすことです。

High fat diet-induced hyperglycemia: prevention by low level expression of a glucose transporter (GLUT4) minigene in transgenic mice.

High-fat intake leading to obesity contributes to the development of non-insulin-dependent diabetes mellitus (NIDDM, type 2).



上記は、PNASに掲載された論文で、Glut4を通常の2倍程度に発現させたトランスジェニック・マウスでは、どれだけ過食させても全く糖代謝異常は起こらず、高血糖にはならないという結果になっています。
(つまり、糖の取り込みに問題が起こらない。)

少なくとも、Glut4を通常の2倍程度に増加させれば、骨格筋は普通に糖を取り込む訳ですから、高インスリン状態にはならないということです。

ほんじゃぁ、Glut4ってどうやって増やすの?ということなんですが、以下を参照下さい。

糖尿病を治したいなら運動は食前にしなさい

何となくインチキ臭い新刊本のタイトルの様な感じですが、以前の記事、 インスリンと糖および脂肪を世界一解り易く解説する の続きです...



特筆すべきは、下記の論文で、休憩とウォーミングアップを入れ、わずか25分の高強度運動の2週間のプログラムで、Glut4は369%増加しました。

The impact of brief high-intensity exercise on blood glucose levels

The estimated lifetime risk of developing diabetes for a person born in the United States in 2000 is 32.8% for males and 38.5% for females.




とりあえず、リバウンド時の高インスリン状態は何とかなりそうなので、更に次回に続きます。



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